見たことないのは「今度」と「お化け」

 こんにちは、円アカです!

 

 「今度と化け物見たことない」、この諺を皆さんは聞いたことがありますか。「今度こそ」とか「今度は必ず」といった約束は当てにならず、言い逃ればかりして実行しない人に対して使う言葉ですよね。

 

 今回はこの諺についてお話をしようと思います。

「今度(明日)から頑張るぞ!」、この言葉はよく聞きます。ですが、これは突き詰めていくと、「いつか頑張るぞ!」と同じで、実際に行動をしている人をほとんど見たことがありません。

 

 皆さんはどうでしょうか。塾などで宿題を出されたとき、「すぐ」に実行していますか。「出された宿題を溜める人」は「今度と化け物見たことない」に残念ながら当てはまると思いますが、この諺に当てはまる人は、「今までの自分」を思い出してみてください。「宿題を溜めて良いことがあったかどうか」を。

 

 おそらく全員が「良いことはなかった」と思うはずです。「宿題を溜める」→「期限が差し迫ってくる」→「とりあえず出されたものを終わらせることが第一優先なる」→「溜まった状態になっているから量が多くなっている」→「通常よりも負担を多く感じる」→「負担を多く感じているので終わらせると満足感だけある」→「人間の脳は目的を達成すると忘れるように出来ている」→「短期間で終わらせているだけなので身に付いていない」→「テストをすると身に付いていないので出来ない」→「周りの大人に怒られる」→「負担を多く感じているので本人には「やった感だけはある」→「嫌々やったものは見返りを多く求める」→見返りを求めたり満足感があるので身に付いていないことに気付かない」→「怒られても自分に原因があることに気付かない」→「気付いていないので反省をしない」不平不満だけを感じてモチベーションが下がる」→・・・。

 

 この繰り返しではないかと思います。良いことが一つもないですよね。

 

 では、対照的に「今すぐ」に始めた場合はどうでしょうか。

 「宿題を出される「1週間で身に付けるためにすぐに分割をする」→「分割をしているので少しずつ余裕を持って取り組める」→「余裕を持って取り組めるから身に付きやすい」→「身に付いているからテストをしても出来る」→「自分の成績が上がって未来の選択肢がどんどん増える」→「周りの大人に褒められる」→「モチベーションが上がる」→「次も頑張ろうと思える」→・・・。

 この繰り返しではないかと思います。良いことしかありません。

 

 皆さんはどちらが良いでしょうか。

 どうせやるなら「後者」の方が良いのは皆さん同じですよね。

 

 ですが、これを実践するためには、「周りの誘惑」に打ち勝つための「心のコントロール」が必要です。

 誘惑として挙げられるのが、まずは「オンラインゲーム」ではないかと思います。周りの友だちと始める時間を約束しているので、周りに合わせなければなりません。つまり、「心のコントロールを出来ない友だちだった場合はゲームに満足をするまで道連れ的に拘束」されてしまいます。

 

 次に挙げられるのは、「LINEの友だちからの連絡」ではないかと思いますが、これもオンラインゲームと基本は同じではないかと思います。

「連絡が来たらすぐに返さなければならない」、「既読スルーをしたらまずい・・・」などでしょうか。「心のコントロールが出来ない友だち」が相手だと最悪ですよね。

 付き合わないと友だち関係が悪くなる・・・。

 だいたいの人がこんな感じのことを言うような気がします。

 

 しかし、冷静に考えてみてください。そんなことで友だち関係が本当に悪くなるのでしょうか。もっと相手の立場や状況を考えられる友だちはいるはずです。もっと自分の視野を広げることを意識してみましょう。「目の前の当たり前は本当に大丈夫か」と自分自身に問いかけてみてください。

 そういうことに気付き始めてくると、自分の足を引っ張ろうとする友だちって、不思議だんだん疎遠になっていくんですよね。そして、お互いに切磋琢磨したり、たまにしか会わなくても笑い話をできる人しか周りに残らなくなっていきます。それが「友だち」ではないでしょうか。

 

 「向陵中学校の当たり前」は、一学年約300名の内、約100名が札幌公立TOP5校に進学をして、その約100名の内、10名程度が旧帝国大学などの難関大学に進学することが出来るのが現実です。

 

 つまり、難関大学に進学する観点からいくと、300名の内10名程度で、残りの290名は出来ないということになります。

 「この当たり前がどうであるかということをよく考えてみてください。ちなみにですが、札幌公立TOP5校に進学したら、次の大学受験の進路指導は「北大以上」を「当たり前」のように言われますよ。そのときに、「自分がどういう立ち位置にいたいのか」をよく考えてみてください。「見栄やプライドで行きたい」ではなくて、「実力で狙える位置にいたい」かどうかということを。

 

 勉強は「定期預金」に言い換えることが出来ると思います一定の期間が経たなければ今すぐには「勉強のメリット」を実感できないかもしれません。ですが、一定の時期が来た時に「差」になって表れます。これはあくまで塾講師20年間の経験上ですが、その「差」が表れたときは、良くも悪くも「8割がたは決着が付いている状態」になっていることが非常に多いです。イソップ童話の「アリとキリギリス」で言えば、「冬」は「差」となって表れたときです。どうせやるなら「アリ」となって「自分の未来」に備えていきたいですよね。